沖縄本島
1995
ギャラリーのある家
画家を祖父に持つクライアントの彼に出会ったのは設計を始める2年前でその時の希望が「祖父の作品を飾れるギャラリーのある家に住みたい」と言うことであった。
彼のささやかな夢が設計の出発点となりコンクリートに依る単純な空間構成ではあるが周りの環境に一石を投じる建物にしたかった。これまでの沖縄にある古典的風景な建物ではなく現代的、かつ、シンプルにそして清潔な空間を創り出すことを心がけた。
長いエントランスホールを利用し祖父の作品を壁面にレイアウトすることを考え玄関扉を開けて訪れた人をアートの世界へ導いていき居間、食堂、台所へと連続する。
また、住宅の中央に光庭を配し単に光や通風、緑の空間ばかりでなく限られた敷地のなかで植物と建築を調和させ眺望を内部空間に引き込む事に注意を払った。