沖縄本島
2003
レゼル・アッシュ
Les alies Hに求められた基本
1.周辺環境への配慮
2.居住空間の創造性と自由性
3.コストと効果の合理性
4.建物自体から放たれる集客のためのシンボル性(主にテナント)
5.マーケットへの適応。10年20年後への対応能力・生存能力
現在の沖縄の賃貸住宅の事情は、非常に貧しく、悲しいものである。
ただ単に寝るだけの箱でしかない賃貸住宅が大部分を占め、それらの住居環境は決していいものとは言えない。その結果として、近年の賃貸住宅には空室が目立ち始めており、創る側にも原因究明と新しい提案が必要であると考えている。
現状の賃貸住宅が一向に改善されないのは、オーナーと仲介業者が賃貸住宅を自己の利殖の対象としてしか考えてこなかった事が原因の1つである。
いかに安く、限られた敷地の中で目一杯建物をつくり、本来人間に必要な快適な住環境を無視した供給者側だけの主権で、進められているところに問題があるように思われる。
しかし、これからは総合的なバランス構築に努めていかなくてはならない。特定のターゲット、周辺環境との調和、収支計画、ライフスタイルの多様化に即した賃貸住宅と様々な視点から、多くの考察をしていくことが求められているのではないだろうか。
今回は那覇市の(天久新都心)の新しい街に建つ賃貸住宅として、都市に住むメリット喜びとは何であるかを考え、ここでしか味わえない素敵な暮らしを「それでも都市で、このUビルで暮らしたい。」と思えるような賃貸住宅を提案していきたい。