沖縄本島
2005
C-style 終の家
沖縄の丘陵地に建つ建物は、心を奪われるような景色に恵まれる反面、台風銀座といわれる厳しい天候にも晒される。C-STYLEはそんな過酷な条件下に位置し、南に本部港、北は太平洋に浮かぶ伊江島が見渡せる抜群のロケーションが約束された場所にある。
Cさん夫妻はこの地域で生まれ育ち、この場所を「終の住処」として選んだのであった。白いマッスのような建物は、広く平坦な敷地面に素直なプランによって構成されている。
門をくぐり玄関までのアプローチをキャノピーとともに呼応しながら建物内へと導かれていき、玄関の扉を開くとそこには水の音が広がる池のホールがある。
一階の中心にリビングが配され両脇にキッチン、ダイニング、和室、祖母の部屋等があるパブリックスペースとした。二階には、夫婦と息子夫婦のペットルーム、書斎、サニタリー等のプライベートルームが配された。
建物の南面は、本部港の海と、季節の変わり目を感じられる山を望む絶好の環境にある。この景色と庭との一体感をはかる為に一、二階ともにセランガンバツ材を敷き詰めた広いデッキを設けた。その広いデッキが室内と外部とのインターフェースの役割を果たし、広い庭では家族、仲間達が集い、夜は星空を眺めて過ごす絶好の場所になるであろうと考えている。