沖縄本島
2006
新都心のS邸
今回の計画は、1987年に米軍基地から返還され、ビジネスや暮らしの新しい中心地として、ここ数年で急速に開発が進む商業・産業・住宅エリアである、那覇市の新都心における3階建て住宅の計画である。
敷地は新都心のメイン通りから一本中に入った住宅エリアで、敷地の西側には近接して住宅がたっており、東側の空き地にもいずれ建物が近接して建つ事が予想された。そこで、東・西の開口はできるだけ絞りながらも、光と風が有効に取り入れられる事を考え計画を進めた。
まず、リビングのある2階南側にコートを設け、そこから各部屋に光と風を取り入れる事を考えた。コートの道路に面する部分はアルミのルーバーによって道路からの視線を遮ると共に、外観を引き締めるアクセントとしている。
また、階段室上部にはトップライトを設け、そこからの光が各階に届くように計画し、時間と共に光と影が変化し、空間に様々な表情を与えている。
開発が進む都市における住宅計画として、プライベートを確保しつつ、自然を取り入れる事を考えた、都市型住宅のモデルプランとも成り得る計画が出来たと考えている。