沖縄本島
2006
斜面に建つ白い家
敷地は沖縄市の眺望の良い高台に位置する。
前面道路より3〜5mの範囲は、道路とほぼ同じレベルだが、それから敷地奥に向かって角度約30°・高低差約9mの斜面になっている。
計画としては、LDK・サニタリー等のある2階部と寝室等のある1階部からなる2層のBOXを、周辺環境への影響を考えて、斜面形状の変化を最小限に押さえられる位置・レベルに配置し、エントランスは道路レベルから2階部にアプローチ出来るようにした。また、そのBOXは、それ自体が土留擁壁となるようにし、コストも押さえられるように計画した。
建物の形状及び内外装は、敷地の眺望の良さを邪魔しないよう、極力、シンプルにし、開口も天井と同じ高さにすることにより、景色を最大限取り込めるように考えた。また、エントランスには水盤を設け、道路からの騒音を水音でやわらげるとともに、その水音が室内に広がることにより、見える景色と融合し、日常の喧噪を忘れさせてくれる。
厳しい敷地条件の中で、環境とコストへの配慮がなされた、自然に溶け込む空間が出来たと考えている。