離島
2011
池間島の家
今回の計画は沖縄の離島、宮古島からさらに橋を渡ったところにある池間島でのダイビングショップ兼住宅の計画である。
敷地は道を隔ててすぐ海という、パノラマの水平線をのぞむ場所に位置する。
計画にあたり「この絶景をどう活かすか」を一番のテーマと考え設計を始めた。
まず、この景色を最大の装飾と考え、建物は極力シンプルな形にし、このロケーションと完全にシンクロするように考えた。
そこで、建物は、箱形の躯体とガラスのシンプルな構成とし、また輪郭を強調させる事により、より多くの景色を取り込め、自然との一体化及びパノラマの水平線と同調するように考え計画した。
配置及びプランに関しては、敷地の主軸を、一番眺望の良い海側に取り、1階をダイビングショップ、2階3階を住居とし、どの部屋からも海がのぞめるプランとし、また2階には吹き抜けを設け、この眺めを3階でも共有出来るように考えた。
また、隣地には将来2期工事を計画しており、配置計画としては、海方向の主軸に対して直行方向にもうひとつの軸を設け、その2本の軸を半外部空間にする事により、海への意識を強調させるとともに、室内の各々の機能を完全に分断する事無く曖昧につなげる役割を果たす空間となるように考えている。
ここで、厳しく美しい自然と一体化、時には対峙し、本質的な豊かさを感じながら、快適な生活を送ってくれる事を願っている。