離島
coreのある家
敷地は沖縄県の離島、宮古島の市街地中心より車で5分程度、近隣にはショッピングセンターや病院などがあり大通りから少し入った利便性も良く静かな地域である。
そこに合計10区画の分譲地がつくられ、その全区画の設計監理および全体プロデュースを任され、まず分譲地販売の足がかりとなり今回のプロジェクトのコンセプトを具現化するための建売り住宅を計画する事になった。
想定したのは、アパートでは手狭になりこれから住宅を所有しようと考える30代のご夫婦と2人の子供の4人家族という一般的な家族の住宅である。
敷地面積約70坪の中に、4台の駐車スペース、広いリビングとテラスを確保し、またコストも押さえる為に建物は単純な矩形とした平屋の3LDKの建物とした。
プランとしては、建物のほぼ中央にコアを作り、そこを水廻り空間とし、そのコアの周囲に各居室を配置する案とした。またコアの壁は天井まで設けず、上部をガラスとした。
そうすることにより、全ての部屋が外部に面することができ、廊下も減らせる事によりどこにいても家族の気配を感じられるワンルーム的な使い方が出来るがプライベートとパブリックはそのコアによって明確に分けられるプランとなった。
また、広いLDKにはタイル張りのテラスを設け、引込み出来る大開口のアルミサッシを使用する事により、外部と一体的に使える空間とした。
外観に関してはこの分譲地のモチーフでもあるアルミ材を使用したルーバーを設け、外部からの目隠しとすると同時にアクセントとなるように考えた。
住む人を想定・イメージしながらという難しい計画ではあったが、今回のプロジェクトのコンセプトを具現化しながら、他の敷地でも可能なモデル的な建築となったと考えている。