
沖縄本島
2017
One resort house
敷地は海が望める高台の傾斜地に位置し、閑静な住宅街の一画にある。
クライアントからは、「平屋で見通しの良い家であること」「バリアフリーであること」「リゾートホテルの客室のような雰囲気であること」大きくこの3つの要望があり、そこから設計がスタートした。
プラン構成としては動線を極力短くするために、玄関扉を開けると、そこには大空間のワンフロア(LDK)が広がっており、廊下を介さず全ての部屋に直接アプローチできる構成となっている。
天窓から自然光の降り注ぐキッチンに立つと、室内空間から外部プールまで全体が見渡せ、建物の中心にあるリビングからは、眺望テラスとインフィニティプールへとつながり、非現実的なリゾート感を演出している。
各ベッドルームは、勾配屋根を利用し天井高を上げる事で開放的な空間となっており、ここからもテラス/プールに直接アプローチすることができる。
仕上げ素材は、木とタイルを相性よく配色する事で建物を全体的に統一し、シンプルでありながらも、上品な空間表現となっている。
ご主人が車いすでの生活のため、バリアフリーに留意したが、ただ段差が無ということではなく、トイレや洗面器位置等、数ミリ単位での寸法調整から開口幅の確保、動線の単純化、見通しの良さ、家具等も出来る限り作り付け工事で対応をとすることで、クライアントの身体によりフィットした住宅となった。
海外生活や都内生活を経験してきたクライアント夫妻だからこそ辿り着いたこの住宅は、まさに二人だけのオリジナルリゾートハウスとして提案できたと考えている。