沖縄本島
2018
東海岸線に建つ住宅
本島北部太平洋の海が一望できる絶好のロケーションの敷地に建つ、地下1階地上2階建の住宅である。
敷地は国道329号線を海に向かって開かれた住宅地に位置する。接道側のファサードは周囲の環境に対して僅かな開口部だけの閉鎖的で荒々しいコンクリート打ち放しの壁面で構成されている。
海が一望できる南東側には吹き抜け空間に大開口が設けられ、1階のテラスが海に向かって海岸線いっぱいにキャンティレバーで跳ね出されている。エントランスホールは開放感のある吹き抜け空間になっており、上階のハイサイドライトからは柔らかな光が射し込んでくる。
1階には吹き抜けのあるリビング、ダイニング、キッチンが配され、対面キッチンは奥様が家事をしながらも海が一望出来るような配置となっている。2階は御夫妻の主寝室、ウォーキングクローゼット、サニタリースペースが配され、浴室は浴槽に浸かりながらガラス越しに海が見渡せる。そして地下1階は、ふたりのお子さんの部屋と母の部屋が配され、各々の掃き出し窓からは、テラスを介し東海岸の海へと繋がる。
住宅の内外壁面は、クライアントの意向で以前住まれていた貸家同様の仕上げで共に普通ベニヤと杉板張りをバランス良く構成させた粗な仕上げを纏っている。
海の景色を最高のトリートとし、更には、明快な空間構成が、生活の中で太平洋の大パノラマを最大限楽しめる住宅として提案ができたと考えている。
AWARD
2019年 グッドデザイン賞 |