沖縄本島
2018
O-style
敷地は那覇市内の閑静な住宅地に位置する。クライアント夫妻と子供3人の為の住宅である。敷地面積30坪弱と比較的狭小で、建物はその台形の敷地形状に逆らわず白い壁面のコンクリートで住居を囲んだ構成とした。
1階には車3台分が駐車できるように確保され、透過性を重視してガラスで囲んだエントランスホールと上階へと行き来する鉄骨階段のみである。2階は主寝室とクローゼット、そして3人のお子さんの為の個室が配され、個室は3部屋への仕切りを可能とし、柔軟に対応できるように施した。
最上階の3階は、家族みんなが集う場所となるリビング/ダイニングキッチン/サニタリースペースが配された。
各階の床面積が極小ゆえに、住宅の核となる鉄骨階段が西面隣地側にコンパクトにまとめられ、1階から3階までが直線階段で繋がる単純明快な平面、立体構成となっている。更に階段室のスカイライトから差し込む光は、ガラスブロックを透過してリビング/ダイニングにやわらかく拡散される。
必要床面積の確保や高さに法的に厳しい制限がある中、最上階は空間的な広がりを求めて吹き抜けの斜め天井とし、狭小狭隘ながらも快適で豊かな住宅が提案できたと考えている。