離島
2019
宮古未来創造センター
沖縄県宮古島市の市街地に建つ図書館と公民館の機能を併せ持つ複合施設である。老朽化した市立図書館と中央公民館の移設建替え計画によりプロジェクトが始まり、宮古島の新たな「文化の殿堂」として生涯学習や文化活動の拠点施設となることが求められた。
◼3つテーマ
宮古島の「文化や風土に根ざし」「環境に優しく」「島民に親しまれる建築」をもとに設計を始めた。
1 .テーブルサンゴの形態をモチーフにした大屋根が人々の居場所を作り出す。
2 .ガラス張りのファサードは外から室内の様子が窺え、周囲に設けられた広場や植栽帯が気軽に人々を呼び込む。
3 .外部から施設内各スペースまで施設全体を緩やかなスロープで繋げることで、全利用者が自然と行き来しやすい施設とする。
宮古島は珊瑚が隆起してできた島だと言われている。その島のエネルギーの原点である大地、その大地が古来から有する精神性を読み取り、建物は珊瑚が重なり合うような形態をモチーフとした。そしてその長い庇が陽射しを遮り「涼」を求めて市民が気軽に集まって来るような求心力のある建築、施設を目指した。
施設を利用する市民や地域住民の方々が親しみを持ち、ともに寄り添い、宮古島の未来に発信する中心的な役割を担えるような施設になる事を期待している。
AWARD
2022年 グッドデザイン賞 受賞 |
2020年 日本空間デザイン賞 公共生活・コミュニケーション空間部門 入賞 |